2014年5月25日日曜日

バッテリー放電試験システム

蓄電池の再生化を実験していると放電特性を測定する必要がある。

 今までも何とか自動化できないか工夫してきた。
 結局は電圧を記録するロガーを準備できればOKなのだが、市販のロガーは高価だしデータをPCに取り込むには一工夫必要。
 特にGPIBだとコントローラの機材がものすごく高くなる。

 なので秋月のロガーを使っていたが、リアルな電圧を確認するためにはテスターを接続する必要があり面倒。
 結局、シリアル接続が可能なテスターを6,000円で買い求めた。(当然秋月!)
電流も20Aまで測れそうなので良さそうと思っていた。

ところが、何気にヤフオクを眺めていて、ふとADVANTESTのマルチメータが目に留まった。(R6441B)


 写真では背面にRS232Cの端子が有るではないか。ネットで取り扱い説明書を探して確認したらPCとシリアル通信できるようである。
 ジャンク扱いであったが駄目もとで落札し動作確認したらシッカリと動いてくれた。
 2台落札したのだが両方とも正常であった。

◎電圧と電流を同時に測定しグラフ化できるようにしてみた。
1.シリアルポートの増設
  今まで使っていた古いPCはシリアルポートが一つしか無い。測定器1台につきPCを1台接続す
 れば良いのだがデータのやり取りが面倒である。
  そこで、USB-シリアル変換コードを2本使ってシリアルポートを2回路にすることが出来た。
  【PCと接続していると「RMT」表示が出る。】


2.ソフトウエア
   PCからコントロールするにはソフトウエアが必要である。ネットで検索したらコントロールする
  サンプルプログラムを発見し使わせていただく事にした。
   ExcelのVBを使っていたので、測定モードとレンジの部分を変更し電流測定が可能となった。
   マクロはEXCEL毎に一つしか動かせないが、EXCEL自体を別々に立ち上げると各々でマク
  ロが走るようになった。これで、電圧、電流を同時に測定できる。


試験の実施
   蓄電池の負荷にLEDライトを接続し電圧計を並列に、電流計を直列に配置しバッテリーとの
  接続部にヒューズとスイッチを配置した。

   
   結果はとても上手く測定できた。
   測定したデータをEXCELでグラフ化してみた。
   【まだまだ、性能が復帰していないようだ】

  【正常な蓄電池の放電特性】
 

 今後は放電試験が自動となるので時間の有効活用ができそうである。
 秋月のテスターをどうするかが問題となって来た。まだ一度も使用していないが、このままお蔵入りとなる可能性は大きい。

 本内容を参考にして何か行う場合は自己責任で行ってください。私は責任を取りません。
 特に、電圧と電流を同時に測定する場合、回路を間違えるとショートする場合も有りますよ。
  

2014年5月11日日曜日

電圧ロガーの製作

バッテリーの再生を行っているが、バッテリーの放電特性を取るのには手間がかかる。
一定時間ごとに電圧を測定するのだがとても面倒。電圧を自動的に記録できるロガーが欲いのだがオークションではHIOKIの物が出ているが型が古い。データ取り込みが面倒。
秋月のカタログを見ていてPC接続できるテスターもあったが、ふと昔買って作っていなかったロガーがあることを思い出した。
今も秋月で売っている8ch10ビットのデータロガー、現在は完成品のみ販売しているようだ。
このロガーは入力が±5Vなので12Vのバッテリーを測定するには分圧器が必要だが使えそう。
早速組立てて使ってみた。
組立て後、一番戸惑うのが液晶パネルが表示しないこと。調整用の半固定VR(ボリューム)は部品の初期位置が中間なので表示しない。反時計方向に回しきらないと表示がでない。
【秋月のHPには注意が書いてあった】
このロガーはPC接続にRS232を使う。今時のPCにはシリアルポートなんぞ無いので昔使っていた古いPCを引きずり出して添付ソフトをインストールした。
ロガー単体でも測定項目を設定できるのだが自宅で使うにはPCでコントロールしたほうが使いやすい。
もちろん現場に持って行って測定するためには単体で設定で出来ることはとても便利。

ロガー基盤だけでの動作は危険なのでケースに収めた。

使った物は100均の「はがきケース」が丁度良かった。加工も100均のハンドドリル3mmとカッターナイフで十分。
ちゃんとサイズを測り穴あけ加工する。基盤は10mmのスペーサーを使って固定すると良い塩梅となる。

ロガーの設定はPCで行うので表示窓とスイッチ類操作用窓の加工は不要とも思ったが現場で持ち出すことと現在値を確認するため最低限の加工を実施。
このハガキケース丁度良いあつらえた様だ。ロータリースイッチの高さがピッタリで外に出ないので不用意に触る事が無いよう、直径10mm程度の穴を開けただけ。タクトスイッチ用にも5mm程度の穴を開けドライバー等で操作できるようにした。

ロータリースイッチもマイナスドライバーで操作できるようにスリットを備えている。
食べ終わった焼き鳥の竹串を加工して操作用の棒とした。【マイナスドライバーと丸棒】

液晶表示部もアクリルパネルを取付ゴミ混入防止を図った。

このロガーは電源に7V~9Vが必要。7.5VのACアダプタが有ったので使ってみたら
12V近く出ていた。ロガーの消費電力が少ないので高く出るのだろうが、規定電圧を
超えているので安定化することに。
3端子レギュレータが5Vと12Vしか手持ちが無いので5V用(78L05)を8Vで使うように細工した。
シリコンダイオードは0.7V/個の電圧降下が有るので4個直列にすれば2.8Vとなる。
これを3端子レギュレータのGとアース間に挿入すると出力が7.8Vとなる。



入力の0chに抵抗分圧器を加え実際にバッテリーの放電特性を測定すると良い感じでデータを記録してくれた。

ログはテキストファイルでPCに取り込みexcelでグラフ表示してみた。