2016年12月11日日曜日

ICF-9740の修理(チューニング周りの修理)

SONY製のラジオICF-9740を手に入れた。

 自宅で物を作ったり寛いで居る時はもっぱらラジオを聞いている。
 オークションで気になっていて、ネットで調べたら感度が良くスピーカーも16cmと大きいので音質が良いそうである。
 従って人気が有り、程度が良いものは結構高値のようだ。なんたってケースが木製なので湿気や水濡れ等で木が腐っている物の出品がある。

 今回手に入れた物は、ケースは綺麗だがチューニングが動かなくジャンク品で出品されていた。予想ではチューニングの糸が何処かに引っかかっていると思われた。もしくは、誰かが手を加えて壊したか。

 現物が届き外観を確認したら、とても綺麗であった。チューニングと音量、音質のツマミに若干の発錆が有ったが綺麗に除去できるレベルでした。


 内部確認のため裏蓋ネジを外したが今までに開けた跡が無かった。

  基板を外してチューニングの糸を見たら、ダイヤル軸のギヤに糸が噛み込んで巻き付いている。何らかの拍子に糸を噛み込み無理して回した様な感じでした。

 下部に2個プーリーが有るが糸が外れた状態だったので、プーリーに糸を掛けダイヤル軸の糸も掛け直したが長さが合わず上手く掛けられない。

 ネットで糸の状況が判る画像を探したが全体が見える物は無かった。ただ、周波数表示インジケーターの糸が真っ直ぐ上部に向かっていたので上部にもプーリーが有るはず。
 良く探したがプーリーが無いので、更に良く観察したらプーリーが有る位置にプラスチックが破損した様な後を見つけた。糸が噛んだ状態で無理に回したためプーリーが捥げた様だ。

 それならばラジオ内部に取れた部品が有るはずなので探したら取れた白いプリーを見つけた。プーリーの軸には折れたプラスチック軸が残っていた。


幸いなことにプーリーが内部に残っていたので本体に取り付けることに。
プーリーの内径は2mmだったので1.5mmのドリルで軸の元位置に穴を空け、2mmのネジでプーリーを固定し復旧。締めすぎるとプーリーが回転しなくなるので調整する。

糸を掛けなおした。若干の緩みがあるが調整のしようが無いのでそのままとしたが、動作に影響は無い模様。(でも、この緩みがギヤへの噛み込、故障の原因だったのかもしれません)



 糸を掛け直してから、インジケーター位置をダイヤルの10に合わせ、基板のバリコンを時計方に回しきってから基板を本体に収める。AM/FM切替,ラウドネスの切替スイッチも合わせておきます。

 基板固定をネジ4本で固定し修理完了、電源を接続し受信テストをしました。
AMはNHK第一、第二、ローカル放送等、FMも同様に受信してみて正常で有ることを確認。
周波数インジケータと実際の周波数がズレテいたのでインジケーターの位置を調整しました。
ダイヤル位置を最初に10.4位として丁度良かったです。

 修理後は居間に置いてラジオを聴いています。スピーカーが大きい・ケースが木製のためか音がすごく良く和みます。

 何か、子供の頃に床屋さんで聞いたラジオ、新聞配達の準備場所で聞いたラジオ、を思い出しました。

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