【本内容を参考にする場合は、自己責任で行ってください。不具合が発生しても責任は取りません】
その時は、電池交換と清掃で修理できたが、一番良いのは定期的に電池を交換し液漏れを防ぐことだ。
でも、バックアップ用の電池は非常に高価でER-3タイプで1,300円位の様だ。
もう一台R6452Aを持っていて、こちらも電池交換した方が良いと思い交換することにした。
でも、手持ちに東芝製の単三型は有るのだが1/2AAタイプは持っていない。そこで、ER-3タイプのバックアップ電池を安価で交換する方法を考えた。
ネットでER-3と同等の電池を検索するとER14250H(塩化チオニルリチウム電池)という電池が使えそうである。MACのバックアップ電池のようだ。でも、リード線が無いので電池フォルダーが必要となる。【電池に直接半田付けは厳禁である。爆発の可能性あり】
電池フォルダーを検索すると1/2AA用の物が秋月電子、マルツで販売していた。秋月電子の物の方がリード線の間隔が実装している電池のリード線と一緒なのと電池のフォールドが良さそうなので採用することに。
電池も秋月電子が安かったので同時に購入した。電池250円、ケース80円でなんと330円で交換できそうである。
現物が届いてからR6452Aへの実装を行う事に。まずは現状の確認。なんと電池フォルダーの端子(リード線)間隔がER-3と同じだったのは確認していたが、現状ではフォルダーが他の部品と干渉し取付できない。特にマイナス側はコネクタと間隔がギリギリである。
電池フォルダーを加工し他の部品と干渉しないよう細工した。
①マイナス側
現状、電池のマイナス側(底)から直ぐに端子が出ているので、電池フォルダーの端子を3mm程度折り曲げケース端の直下となるようにする。同様にプラス側も折り曲げ端子の間隔を保つ。
②プラス側
電池のプラスリードの直ぐ脇にチップ部品があるので電池フォルダーを固定できない。電池フォルダーの底部にスペーサを貼り付け基板から浮かせ固定するようにした。
これで部品の準備が完了したので交換することにした。
○既設のバックアップバッテリー取り外し
電池が生きているので、下手にショートさせると基板が壊れてしまう。基板はマイナス接地らしいので、マイナス側から外した。(リード線を切ってしまう事も有効だが元の電池を綺麗に回収したかったので)
半田吸取り器で作業しました。写真は半田吸取り後です。
マイナス側を外したところ
電池は2000年製で既に13年経過
○電池フォルダー取付
電池フォルダーの端子間隔を調整していたので楽々取付
半田付けを行い完了ですが、電池プラス側のパターンが小さく、周囲のマイナスと非常に近いので半田付け後にブリッジが無いことをよく確認しました。
プラスマイナスを間違わないように電池をフォルダーに実装。
コネクターを元に戻す
意外と電池フォルダーとピッタリ。と言うかギリギリ
電池交換後、最初に電源を入れた際は、滅茶苦茶な表示が出ますが、各測定チャンネル毎に再設定すると復帰するようです。最初あせりましたが色々とレンジを変えたら異常表示が復帰してくれました。
取り外した電池の電圧を測定しました。
測定結果は3.697Vと正常な電圧でした。交換する必要が無かったかな とも思いましたが、液漏れを起こすとダメージが大きいので自己満足です。
これからの電池交換は半田付け不要で交換できるので利便性が上がったと思いますが、交換時期は後10年後です・・・
測定器の期待寿命は10年位なので設計では電池を交換する事は考えていないんでしょうね。実際、手に入れたのは不用品で出たジャンクですから。
今回、1,300円位必要なバックアップ電池を330円と1/4の金額で実施することができたので今後はこの方式で交換することにします。