2014年8月4日月曜日

ML422Cの修理

【修理の記録です。本内容参考とする場合は自己責任でお願いします。責任は取りません】
伝送系測定器を色々と揃えていてネットを検索しているとML422Cと言う選択レベルメータが出品されていた。

選択レベルメータは同じメーカANRITSUのML38Aを所持しているのだが、此方のほうが新しいし受信機能が有ったはずなので写真を観察することに。

出品されていたものは押しボタンに「*」(アスタリスク)のマークが全然なく、オプションフル実装のようである。受信部もLEDが点灯しておりユニットが実装されている証拠と思った。



その他の表示も正常に表示されているので、これは掘り出し物と思い入札することに。
当初予算を若干オーバーしたが広帯域受信機を買ったと思えば安いものと思われた。
ただ、通電確認のみジャンクと有ったので一抹の不安は有ったが、表示が大丈夫なので多分大丈夫と思っていたが・・・

現物を受け取り、はやる気持ちを抑え梱包から取り出し、通電してみた。
オークションと同じ表示であった。
だが、キースイッチが利かない。チューニングのダイヤルは動き周波数は変わるのだが、電源スイッチ以外は受け付けない。
これだと受信(レベル測定)が出来ない。


しばらく観察したのだが、通常の測定モードでキーを受け付けないのだから、本体の機能は生きていて前面パネルのコネクタでも不良になっているのだろうと思い分解確認した。

上部パネルは後ろのネジ2本を外すと簡単に外れた。
底のパネルも後ろのネジ2本でスライドすることが出来た。



隙間から前面パネルの外し方を探ったが、どうやら上部の3本のネジと下部もネジ3本で固定されている。
上部のネジは上面のパネルを外さないと出てこないが、下部のネジは直接アプローチできた。

ネジを上下6本外して前面パネルが動くようになったが、左サイドが引っかかり簡単には外れなかった。チョイと力を入れたら外れてくれた。

で、前面パネルの状態を確認したが異常無し。コネクター、ケーブルもシッカリと刺さっていた。

この状態で試験通電したら。あっさりとキーを受け付ける様になった。


なんだ、接触不良だったのかなと思い前面パネルを元に戻したら最初の状態、キーを受け付けない状態に戻ってしまった。

前面パネルの何かが何処かに接触し、何れかのキーを押した状態になりっぱなしかなと思い、前面パネル上側のネジ3本を外して動作確認。
チャンと動作するようになった。つまり上側のネジを締めると何処かが接触不良となるのである。

化粧パネルを外した状態。戻すときは、最初に前面パネル本体を戻しネジで仮固定(ゆるゆるの状態)
化粧パネルは取付金具をネジに挟めながら固定する。この化粧パネルを深く収めると症状が発生する。


ネジを1本ずつ締めて確認していくと前面化粧パネルを本体に押し込むと症状が発生するようだ。
良く見ると、前面化粧パネルが中心上部を軸として若干湾曲しているようである。

前面化粧パネル全体を少し浮かせぎみにして前面パネル基板にストレスを与えないようにして戻したところ完璧に正常となった。完璧な修理は前面パネルの基板全体を半田付けし直せば良いと思うがとても面倒である。何はともあれ、やれやれである。

正常となった所で、試しに入力に2m位の電線を接続し7MHzのアマチュア無線をワッチしたところ完璧に受信できた。青森の七戸移動している局がパイルアップとなっていた。
とっても受信感度が良いようだ。(-102.56dBmと測定データが取れた)

いや~最初は焦りました。なんたって大枚はたいて動作不良で部品取りになるのかなと思ったら「買わなければ良かった」「ジャンクなんかに手を出すんじゃなかった」と心の中で唱えてしまいました。でも、修理して遊ぶ物が手に入ったと思い直して修理したら簡単に直って拍子ぬけです。
今回修理できたのは今までの経験が役立ったなとつくづく思った次第です。




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