advantest R6452修理
この記事の参考は自己責任でお願いします。私は一切の責任を取りません。
バッテリーの放電特性測定でADVANTESTのR6441を電圧、電流測定用に2台使っていたのだが
その後、色々と調べてたらR6452は測定chが2つがあり1台で済むため良いな~と思っていた。
測定器2台だとPC接続にシリアルポートが2つ必要で1台で済めばPCからのコントロールもだいぶ楽になる。
オークションでも安いものが時々出ているので手に入れる事ができた。
早速、PCでコントロールしてみると測定データがAch、Bchと同時に出ている事が判明。
PCコントロール用のプログラムを作成することにした。
そして本日もコントロールプログラムの検証にPCとR6452を接続し電源を入れるが動作しない。
画面表示が出ないので完璧に故障したようだ。
では修理をしてみよう。
R6452の裏蓋を外すとケースを外す事ができる。
1.以下調査結果。
・AC電源入力を測定する
AC100Vで問題なし。
・電源部トランス出力を測定する。
AC12Vで問題なし?(定格電圧が分からないので?マーク)
・機器内部外観確認
異常あり。メイン基板のバックアップ電池から液漏れしている
どうやらメイン基板のバックアップ電池から液漏が発生し、電池不良もしくは漏れた液により基板のショートもしくは部品破損となったようだ。
2.修理
(1)不良部品の取外し
バックアップ電池は基板に直付けのため、ハンダ吸取機を使って取り外す。
電池を外した後。茶色の物質が液漏れしたもの。
(2)漏れた液の除去
液漏れの物質は大抵強アルカリや酸の可能性があるため慎重に除去する。
綿棒でプリントパターンに沿って拭う。固着している物が有るため根気良く綿棒で除去する。
取れない固着は精密ドライバーの先で基板に傷をつけないよう丁寧に除去した。
最後にアルコール成分の清掃剤で更に清掃を行う。
幸い、プリントパターンまで腐食していない様なので一安心。
(3)試験通電
不良部品がバックアップ用の電池であり装置自体の動作に影響がある部品では無いと思わ
れる。バックアップ用の電池は測定条件(レンジ、モード)の保存用と思われた。
電源は入るだろうと考え、試験通電を行う。もし、部品まで壊れていればこの時点で修理不可
能となるが、上手く立ち上がってくれた。
ただし、電源を切ると測定条件がクリアされ変なモードで立ち上がる。モードやレンジを合わせ
れば使えるのだが、再度電源を切り入りすると変なモードになってしまう。
(4)バックアップ電池交換
(3)の現象を回避するにはバックアップ電池を取り付ければよいのだが使用している電池は
ER-3と言うリチュウム電池で新品で買うと高い。(1,300円位)
手持ちに東芝のリチューム電池が有ったので取り付ける。形状が合わないので装置内の適
当な場所に固定した。
電源を切り入りしても前の測定条件を保持してくれるようになった。
以上で修理完了となったが、バックアップ電池以外に必須な手順があることが判明した。
このR6452はBchの測定に設定が必要なのだが、変なモードで立ち上がった場合Bchの設定がキーを受け付けなくなってしまった。
色々と悩んだが、PCからコントロールし測定モードを設定すると正常になった。もしPCからコントロールする方法を知っていなければ2chで測定は不可能となっていただろう。(マニュアルに対応方法の記載があるかもしれないが)
とりあえず、正常に動作する事が判り一安心である。
この測定器はバックアップ電池が使われているので古いものは液漏れが心配である。
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