2014年11月27日木曜日

MP3プレーヤーの怪

車のシガーソケットに差し込みFMラジオで受信するMP3プレイヤーを使っていたが、使っているとカーナビの位置がずれてしまう。道路じゃなく住宅地や山、海までズレ、MP3プレーヤーの使用を止めると少しの間をおいて復旧する。
これはMP3プレーヤーから変な電波が出ているんじゃないかと思っていたのだが、最近スペアナを手に入れたのでMP3プレーヤーから出ている電波の状態を測定してみた。
スペアナはR4131C、その上にあるのがMP3プレイヤー
電源は再生したバッテリーを使った電源ユニット


なんと、基本波(87.5MHz)の逓倍波が1GHz以上まで発信していてびっくり。2倍波なんか基本波より電界が強かった。


想定はしていたが、あまりにも酷いですね。中華製は怪しいと思っておりましたが実際に目にしてびっくりですね。電波法上は大丈夫なのか?
基本波(中心88MHz)より2倍波(176MHz)の方が強く出ている
[アンテナのせいかも知れません]

日本では製造者ではなく使用者が罰せられますから要注意ですね。
カーナビのGPS受信機がMP3プレーヤーからの電波により妨害を受けて、その結果として現在位置がずれたようです。

フィルター回路を追加しシールドをシッカリすれば妨害電波は出なくなると思いますが手間が大変なので使わないようにします。

ちなみに、電源で使っていたのは再生化したバッテリーです。ケースとして100均で手に入れたタッパー。それに、電源SWとFUSE、更に電圧計(秋月250円)を内蔵させました。
良い感じです。

2014年11月18日火曜日

スペクトラムアナライザーに振り回される

スペクトラムアナライザーを入手した。(アドバンテスト製)

無線関係を測定する場合、やはり欲しくなる一品である。
仕事でも使っていて、送信スペクトラムや受信信号を目で見る事は事象の解析に便利なのだ。
いつものヤフオクで眺めていたらADVANTESTのR4131Cの出品があった。
セルフチェックOKとの事。
意外と安いので落札金額の上限を定めて入札し落札出来た。

手元に届いて動作チェックしたが、周波数が安定しない。
チューニングするたびに変動してしまう。
やはり安物買いの銭失いかと諦めたのだが、ネットでマニュアルを手に入れたので修理&調整を行う事にした。

清掃を施すためカバーを外しエアーで埃を吹き飛ばし刷毛で清掃後、最初に0MHzの調整を行った。


スパンを20MHzでオフセットを調節・・ゼロまで調整できない。
基板を観察したらオフセット調整用のボリュームから伸びている基板のスルーホールの半田付けが怪しく見えた。

半田付け不良も考えられるのでスルーホール部やIC周辺の半田付けを再度実施。
基板を元に戻し調整したら、あっさりとゼロに調節できた。

気をよくして、再度調整開始。
結果、周波数のふらつきは収まらない。0.5~2MHz位ずれる。
怪しい電解コンデンサを交換してみるが何ら変化が無い。外したコンデンサをチェックしたが容量抜けは無いようだった。
(コンデンサの交換には半田吸取器が必要です)

結局YTOコントロール回路の主だったコンデンサは交換してしまった。が、不安定は収まらない。

マニュアルの調整説明と回路図から調整ポイントを探し何度と無く調整を行っても安定しない。
こうなればYTO自体の不良か、コントロール回路が悪いか切り分けを行う必要がある。
コントロール回路をオシロスコープで波形観測しYTOのコントロール信号を確認した。

周波数による電圧は一定であり、波形に変化は見られなかった。
つまり、電圧コントロールは正常で周波数がふらつくのであればYTOの不良と言うわけである。

YTOの修理は無理なのでガッカリしていたが、回路図を見ていて気がついた。
周波数変動を検出しフィードバックする回路が無いのである。
(R4131DはAFC回路があるのだが)

そこで、マニュアルのスペックを確認したら、何と誤差が±10MHzとなっていた。
AFCが有っても±300KHzとアバウトなのだ。

会社で使っていたスペクトラムアナライザは安定度が高く周波数が変動することは無かったので、変動しない事が当たり前だったのだが、このR4131Cは周波数が安定しない物だったのだ。

そう言えば、200MHzのマーカや中心周波数のセット等、今まで使っていた装置には無い機能が有るのだった。
まるで昔のアマチュア無線機に内蔵していたマーカそのものである。

そう考えれば調整も比較的安定するようにモード毎のチューニングやバイアスを決めれば良いと思って気楽に行ったらかえって上手く調整できたようだ。
このスペアナは4000MHzまで測定できるので誤差が10MHzだったとしても0.25%である。
(低い周波数では誤差が大きな値となるね)

安定度は悪いが、悪いと思って使えばそれなりに使えそうである。機能として受信信号をモニターできるのだがアンテナを接続して信号に合わせスパンを狭くし帯域を狭めて行くとチャンと受信できた。

結局修理したのは最初のスパン調整ボリューム周辺の半田付けやり直しのみだったな。とほほ。
これから色々と使って行こう。


2014年11月13日木曜日

非常電源 再生バッテリーの有効活用

非常電源
再生バッテリーの有効活用

バッテリー再生化の実験を行っていて、UPSに内蔵されていたバッテリーの再生化を数多く成功させていた。
何か有効活用しようと思っているのだが、むき出しで使うには危険。バッテリー端子をショートさせたりしたら
最悪火災の原因となってしまう。
台風も近づいているのでカミサンでも非常用照明に使えるようにした。

問題はバッテリーを入れるケース。シッカリ密封できる物が欲しい。

100均に行って色々と商品を眺め使えそうな物を探したところ、丁度良いタッパーが有った。

バッテリーが丁度入る大きさである。

こんな感じで入る

加工は簡単。12Vで動作する蛍光灯のコードを接続できるよう穴を開けるだけである。

蛍光灯の電源スイッチを入れれば動作する。消費電力が1Aなので5時間は持つだろう。

滑り止めに底へゴム足を付けた



次に、携帯やスマホの充電器やUSBライトを接続するため、USB出力を付けた。
これは別のタッパー

これも100均で売っていたシガーソケットからUSB出力を物を取り付けるだけである。
穴あけ加工します。USBを2個とりつける。
これがUSB電源
分解してシガーーソケットの配線を引き出します。
組立ててケースに取り付けます


反対側。スイッチをONにするとUSB充電器が動作します。



中々使えそうです。出目金みたい。

HP 6033A

HP 6033A
スペアナの修理をしていて高精度の安定化電源が欲しくなった。
何時ものヤフオクを見ているとHPの6033Aの出品を発見、人気が無い様で3.3K円で落札出来た。
この装置は定電流機能もあるのでバッテリーの充電にも使えそうであるし17V30A(150W)の電源装置としたら格安である。ただ何分古い装置なので状況が心配であった。
現在HPの測定器はAgilentと名乗っている?

手元に物が届いて状態を確認したら出力とかは正常の様だが、トランスが唸る様な音がした。よくよく観察したら後部に付いているFANが動いていないようだ。

温度上昇に伴い動作するFAN回路も有るので回路図をネットで手に入れ確認したら
単純に電源ONで動作する回路である。つまりFANが壊れているのである。

何時ものごとくエアーによる装置の清掃を行う。

FANの状態を見たら埃だらけ&カルシュウム
らしき物がこびりついている。風が当たる周囲の部品も同様だった。

分解は上部取っ手の後ろ側ネジを外すと上カバーが外れる。
後ろ側の下部左右にあるネジ2個を外すと下カバーが外れる。


内部は埃だらけ。真黒な綿埃が沢山出てきた。


とにかく綺麗にしFANを外し動作確認したら動かない。固着した感じである。

手で動かし注油するも若干回転するも停止してしまう。交換するしかない。
ファンは8cm角であるのでパソコンの電源から移植しようと思ったがパソコン電源はDCのため
使えなかった。(別にDC12Vを準備すれば良いのだが面倒くさい)


ヤフオクで格安品を探したところ0.6k円で入手できた。しかも日本製SANYOである。
新品だと3k円以上するので中古にしました。


コネクタ付き配線を新しいFANに接続する。圧着&熱収縮チューブでガードし更にテーピングを施す。ショートしたら洒落になりません。



手元に届き、早速交換を行い動作確認を行った所、動作は完璧である。
電球を負荷にして[4.00A]の定電流動作中
電圧調整しても11.31Vより上昇しない。
FOLDBACKをONにすると設定した電流以上になると出力停止となる。

とりあえずMSEバッテリーの充電器に使おう。
GP-IBも実装されているので色々と遊べそうである。