今、GPSDOを作ろうと思い、VCTCXOには秋月電子の12.8MHzの物を使う事にして設計を行っている。このVCTCXOを周波数カウンターのクロックに使えば安定度が1ppmとなるはずである。
Nationalの周波数カウンターはVP4052Aと言う物で、昔ながらの装置構成であった。つまり、クロックに10MHzの水晶発振を使い、分周し1秒や0.1秒などのゲート信号(測定間隔)を作っているのです。
ところで秋月のVCTCXOは12.8MHzなので、チョイと加工が必要となる。
10MHzを1秒まで文周するには1/10のカウンターが7個必要である。つまり1/10毎にICより信号が出力されている。
12.8MHzは1/128すると100KHzとなる。なので、この1/128した信号を周波数カウンターの100KHzに入れてあげれば完了であす。しかも、MOS-ICの4040は分周専用のICで1個で100KHzを作ることが出来そうだ。
ここで問題は、IC_4040が12.8MHzで使えるかと言うことだ。一般にMOS-ICは動作周波数が低いので不安があった。
実際にTC4040を使って分周したが全然使えなかった。動作しない、信号が出てこないのである。
そこで、ネットで分周用のIC(プリスケラー)を探していたら、74HC4040と言うICを発見。なんと70MHzまで使えそうであった。これなら、当初の予定通りIC1個で分周し100KHzが作れる。
マルツパーツのネット店で注文し手に入れた。ついでに、74HC390と言う1/10カウンターが2個入った物も手に入れておいた。
バラックで組立て動作検証を行ったので、実際に組込む事を考えた。
このカウンターはロジックICを使っているので、基板に実装されたICの上に実装する方法として調査したら、なんと16PINのICを実装できるスペースがあるではないか。ブラボーである。昔の設計では、製品化した後に発生する瑕疵に備え、対策するスペースを確保していたものである。
今は、集積度が高いので無理な話だが・・・・
この部分にHC4040を実装し、VCTCXOは増設ICの2階とした。
【ICを取付ました】
ICの拡大画像
実装したIC_74HC4040の上にVCTCXOを取り付けました。
この取付方法は以外と簡単にできました。
74HC4040は16PinでVCTCXOは14PinのICと電源・アースが同じです。
そこで以下のようにしてみました。
4040 VCTCXO
16 ------- 14 (VCC)
8 ------- 7 (GND) VCTCXOのピンを曲げて16Pinの8番のポイントに加工
10 ------- 8 (信号) VCCを基準にすると丁度真上になります)
11 ------- (CL⇒Gへ)
4 ------- (100KHz出力 10kΩの抵抗で動作ポイントを2.5Vにします)
VCTCXOの出力はACで200mVくらいしかありませんので2.5V±0.2Vとします。
既設カウンターの100KHz信号出力のパターンをカットして、100KHzの信号をカウンターに接続し完了です。
GPSDOの10MHzを測定すると丁度10.000000となりました。
今回使用した12.8MHzのVCTCXOの出力を測定しました。
1.1Hzズレテいますが、調整は止めておきました。1ppmの範囲内なんですよ。
これで古いカウンターも精度が高くなりました。費用はVCTCXOが0.6K、ICが0.1Kです。
12.8MHzのVCTCXOと74HC4040の組み合わせによる周波数精度向上は無事完了です。この方法は使えそうですね。
あとこのカウンターにGPS受信ユニットを入れてゲート1秒で1×10^12の精度にしようかなとも思いましたが、分解能が1Hzなので此のままでも十分ですね。
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