2016年1月13日水曜日

周波数カウンターの修理(TR5825_TAKEDARIKEN)

手持ちの周波数カウンターで一番性能が良いのはADVANTESTのTR5825Aである。
今後も長く使うつもりなので予備品があったらいいなと思っていた。

ヤフオクで周波数カウンターの出物を眺め気になる物をウオッチリストに入れているが、TR5825で誰も入札しない物が有った。値下げ再出品されていたので「部品取り」でも良いと思って5kで入札したら落札できた。
このカウンター、誰も入札しなかった理由は多分CHECKで「0.00」表示となっていたからかな。クロックが死んでいるか、コントロール部が壊れている模様であった。

手元に届き動作確認したら出品写真のとおり電源投入でチェックが走り「0.00」表示。期待を込めてSTD切替スイッチをEXTからINTに切替えたが「0.00」表示のままだった。
本格的な修理を覚悟した。


内部クロックが死んでいるのであればSTDを「EXT」として10MHzの信号を入れれば動作するはずである。これで、故障部位の切り分け試験となり、クロック側、制御側か判断できます。

現用のTR5825Aから10MHzの信号を入力したらCHECKで「10.0000」の表示が出た。しかしゲート表示LEDの光り方がおかしいし、スイッチでCH-A,CH-Bに切替えても表示がおかしかった。


最初に内蔵している5MHzのOCXOの動作を確認しようとして、装置の電源を入れた状態でSTD切替スイッチに振れたら瞬間10.0000表示が出た。
切替スイッチに振動を与えると10.0000表示が出たり0.00になったりする。何のことは無い「STD切替スイッチ」の接触不良であった。

スイッチは昔よくあるスライドスイッチだったので、接点洗浄剤RIPEで清掃したら接触不良は解消し正常に動作するようになった。

何時もお世話になっております「RIPE」

修理が完了してしまった。CHECKで10MHzの表示がされております。

性能確認「CH-A」に1GHzを入力したら誤差は有るもののチャンと動作している。
CH-Bは200MHzまで動作しました。CH-Aは1GHzまでですね。

TEST信号発生用のMT8820A 2号機

周波数カウンターがまた一台増えました。
でも、清掃と校正、さらにCH-Aの入力コネクタ問題が残っています。

最初の症状から、OCXOや内部部品の不良で重症を覚悟しておりましたが、簡単な修理で良かったです。
しかし、偶然スイッチに触れなければド壷にハマってたでしょう。OCXOからクロック回路を追って・・・とても時間が掛かっていたと思います。

今回の教訓は「古い機器の修理・整備は清掃から」を実践することですね。スイッチ類は接触不良を考慮してルーコン試験を最初に行うべきでしょう。

----2016.2.7 追記----------------------------------------------------

入力コネクタを交換しました⇒こちらをクリック


0 件のコメント:

コメントを投稿