2015年4月6日月曜日

TS820Vの修理(その3)

周波数表示が不安定で消灯してしまう症状の修理を試みた。

回路図とにらめっこして、不良と思われるポイントを3っつに絞った。
想定は以下の通り。
1.カウンター・クロックの1MHz発振停止
2.カウンターのラッチ回路不良
3.消灯コントロール回路の不良、もしくはPLLユニット回路からの誤信号

ユニットの試験を行うには、電源だけでなくバンド毎の発振回路も必要となるので本体の信号線を活用して引き出してみた。

ディスプレイユニットも取り外しユニットに接続することで、本体下側のコネクタを接続することが出来た。なお、ケースのアースはミノムシクリップコードで接続した。

電源を入れるとチャンと周波数表示が出てくれて上手くいった。
最初は正常に動作するも、時間が経過すると周波数表示が乱れ、フラッシャーのごとく数字が流れる状況が再現された。

試験のため、各テストポイント(TP1~TP5)の正常時波形を確認しておき、不良時の波形と見比べたら、一番最初のTP1で波形が乱れることが判明。TP1は1MHzの発振回路から3SK22(周波数変換)への波形を見られるが、観測波形は飛んだりして最終的には停止した。


これは、半田付けの不良かと思い、関連する部分の再半田付けを実施。結果は復旧せず。
部品のたたき試験を行うと再現するので、部品の半田付不良と思ったが違うようだ。

実は、このユニットはネットで入手したサービスマニュアルと回路が違っていた。回路図ではTTL-ICのNAND回路を使った発振回路であったが、実物はトランジスタ2個(2SC460、2SA733)による発振回路であった。

 このトランジスタ2個を交換し、状況を確認したら安定して発振してくれた。

ユニットを組み立て、本体へ戻してエージングしたが状況は再現しない。
これで周波数表示不良は回復したと思われる。

さて次は送信部の修理をしよう。(1W位しか出力しない)

0 件のコメント:

コメントを投稿