2015年4月5日日曜日

TS820Vの修理(その2)

 周波数表示が出ず、受信もしない症状だったのでVFOの不良と思い、出力波形を測定したところ、やはり出力が無かった。
 そこでVFOを分解しようと思ったのだが、その前に電源がちゃんと来ているか確認することに。
VFOユニットには電源コネクタがあるので、電圧を測ると片側に電圧が無かった。+9Vのはずなのだが、電圧の有る方も5.6Vしかない。
 回路図で+9Vラインをたどると、外部コネクタに向かっている。外部に供給するためと思っていたが、何処からも電源が来る配線が無い。そこでよくよく確認したら、9ピンソケットにショートプラグを刺さないと電源が来ない事が判った。
 前にTS820Xを修理していたが、そちらは直接ジャンパーを取っており、何もしなくても良かったのであった。

半日以上時間を掛けてしまったが、無事に受信が出来るようになった。

 HF無線機の受信調整にはSGを使っていたが、入れ替えが面倒なのでMT8820Aを使ってみた。カタログ上では30MHz~となっていたが、もっと低い周波数から使えるとの情報も有ったので試して見た。
 なんと1.8MHzでも使えるようだ。スペアナ機能も同様に使える。これは知らなかった。

 試験結果、受信感度は全バンド入力32dBμでSメータが9であり、特に問題は無いと思われる。
このままでも良いのだが、後でトリマパックなど微調整を行う。


 しばらく時間が経過したら周波数表示が可笑しくなってきた。
最初は周波数表示が100KHz単位でふら付き、その後は表示が流れるようにフリッカーする。
最後は表示が出なくなった。
 最初は、周波数がふら付き、明るく表示する桁がランダムに出る。

一桁だけ表示し他は消灯


周波数カウンターユニット本体から外した。

分解し中の状態を点検したら唖然とした。
ハンダ付けがボロボロなのだ。ハンダ槽を使ったのかも知れないが、とにかく汚い。
フラックスも多量に塗布されていて、ハンダ付けをし直すと、スルーホールに入り込んだフラックスが気化しガスがハンダを通過し穴が開くのだ。

最初からそんな状態のようで、基板の半田付け各所に細かな穴が開いている。ハンダの乗りが悪く接触不良になっている様に見える場所もあった。


とりあえず電解コンデンサと半田付けをしなおした。直るとは期待していなかったが、状況が再発し復旧していなかった。

無線機から外して確認したいのだが、このカウンターは各モードで周波数表示が変わらないよう細工を施している回路があるので、とても複雑である。簡単に外して確認は出来ないようだ。
時間経過後に動作不良となるのは多分トランジスタかICの温度特性不良があるのだろう。

発生状況をよく観察し回路図と照らし合わせて部品を特定しなければ。

本日はこれまで。


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