2015年2月14日土曜日

FT-901のメンテナンス(その2)【受信不良バンドの修理】

受信系の修理
1.VFOの動作不良
 VFOダイヤルの下部に配置されたVFOのモードスイッチに触れると「1.000.0」とか変な表示で使用不能となる場合があった。たぶん接点の接触不良と推測される。
 本体のカバーを外しスイッチの形状を確認したらスライドスイッチであった。隙間から接点洗浄剤を吹き付け回復を図ったところ症状が改善し、スイッチに触れても表示が変動することは無くなった。【回復完了】

2.20Mバンド(14MHz)の受信不能
 他バンドは全て正常にVFO表示されるが、20Mのみ表示がフリッカーする。
 前のオーナーからの情報で15Mや10Mでも表示不良となっていた様だが、手元に届いた時は20Mバンドのみ不良。自然に復旧したこと、他バンドは正常であることから、バンド切替スイッチの接触不良が推測される。
 バンド切替ロータリースイッチの接点洗浄を行うことにした。
  接点洗浄後、受信確認したが20Mは相変わらず表示がフリッカーしている。

 周波数表示がフリッカーするのは、多分PLLのロックが外れているのか、その周辺の信号が入力されていないのではなかと考え、バンド毎の発信回路をチェックした。

 添付していただいた回路図を確認すると、単純な水晶発信回路が各バンドごとに有り、使用バンドの発信回路へ電源供給を行っている。供給電圧は8Vのようだ。

 オシロスコープで発信回路出力のダイオードにて発信波形を確認。20Mのみ発信していなかった。(ココが原因)
 写真は40Mバンドの発信波形

 
 発振回路基板を外して動作を確認。
 発振不良の原因は3点考えられる。①調整不良 ②トランジスタ不良 ③水晶不良
一番簡単な①から確認。と言っても出力コイルのコアを回しポイントを変えるだけだが、発振する様子は無し。

次は③水晶不良。とりあえず別のバンド(15M)へ差し替えたが発振しなかった。これは水晶が臭いなと思われたが、水晶だと手持ちが無いので修理不能・・・・

 そこで、大昔「初歩のラジオ」(だったかな?)で見た記事の記憶、「水晶の復活方法」を試して見た。方法はディップメータに水晶を差込、発信させると言うもの。
 発信できなくなった水晶も、一度発信すると復活するとのことであった。ただし40年以上前の中学生の頃の記憶上手く行くか不明。

ディップメータに水晶を差し込んで電源を入れたら発信できた模様。やった。良かった。

発信回路を元に戻し、20Mバンドを受信したらバッチリ動作しました。周波数表示のフリッカーが無くなり、内蔵マーカではありますが信号を受信しSメータも振れています。

これにて受信系の不良個所は全て解消しました。

次は送信系ですね。
ダミーロードが無いので、これから作りますか。


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