2015年2月15日日曜日

FT-901のメンテナンス(その3)【ダミーロードの製作】

受信部の不良は解消したので、送信側の状況を確認したいのだが、ダミーロードが無い。
買うにはお高いし、此処は自作する事にした。

100W用のダミーロードだと余裕を持って200Wクラスが欲しい。抵抗のみで自然空冷200Wとなると、耐えられる抵抗は手に入らない。
ネットで検索すると油冷のダミーロード製作例が沢山あったので、参考にして製作した。

仕様
 ①抵抗は金属皮膜抵抗の510Ω5Wを10本並列接続し51Ωとする。
 ②抵抗は銅板を使って並列接続。
 ③冷却媒体はサラダオイル

銅板加工

 抵抗を10本並列接続するため、厚さ0.3mmの銅板を使用し直径40mmの円盤を作成し、
抵抗を半田付けするための穴を10個開ける


 10個の穴は直径30mmの円上に等間隔で開ける
 直径30mmの円周は94.2mmであるので役9mm間隔で穴を開けると。ほぼ等間隔になる。

同軸コネクタの中心から直径4mmの銅パイプで抵抗の片端へ接続するので銅円盤の中心に4mmの穴を空ける。
もう一方の銅円盤にはスペーサーを入れるため7mmの穴を開けておく。

同軸コネクタの外皮側は0.3mm銅板を直径10mmの筒にして接続した。



冷却材は手持ちの適当なビンを使用した。抵抗がビンの下部になるよう4mm銅パイプの長さを調節する。私の場合はビンの蓋から抵抗の銅板まで60mmとした。

同軸コネクタの中心に4mm銅パイプを半田付けする。
半田付けしやすいように銅パイプに切り込みを入れる。


同軸コネクタの外皮側は直径10mmに丸めた0.3mm銅版を半田付けした。パイプの端をタコ足の様に切り開きコネクタに形状を合わせる。スペーサーに適当な物を探したところ、ボールペンが丁度良かった。ボールペンのキャップの直径が丁度7mmなので銅板の穴と丁度合った。

スペーサを入れた後、抵抗の銅板に10mmパイプを半田付けする。
4mmパイプは最後に銅板に半田付けして余長を切断し完成である。

完成したものをビンに収納する。抵抗は下部となり対流を考慮している。


サラダオイルを入れて完成

ダミーロードの性能を測定して見よう。
VSWRを測定するため20年使用していないSWR計を引きずり出すが、全然使えない。
TS520と接続したがチューニングが取れないので多分接触不良となっている。
清掃とメンテナンスが必要だ。


SWR計を分解しコネクタの清掃(接点プライト使用)、インピーダンス切替SWと内蔵VRを接点洗浄剤にて清掃実施。


無事にアンテナコネクタに15Wのダミーロード接続し、TS520がチューニングできる様になった。ちなみに市販ダミーロードは28MでVSWR1.0

今回作ったダミーロードの性能は28MでVSWR1.0であった。高い周波数でどうなるか今後測定予定。

これでFT901の送信チェックができそうである。

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