2015年3月25日水曜日

FT726の修理(その3)

【自分のメモです。参考に何かを行う場合は自己責任で行ってください。私は責任を取りません】

 故障の原因と仮復旧はしていたが、やはり受信への切り替わりがスムーズではない。
最初感度が悪く、その後に良くなるような感じ。オシロスコープで+8Vを観測すると、最初6Vくらいから徐々に8Vへ近づく。電圧が低いうちは感度が良くないようだ。

ネットでD0009Aと言う富士通のリレーを探したが、見当たらなかった。純正・同等部品が無ければ加工するしか無いので、一番安い秋月の9V一接点リレーを手配した。ピン幅が違い小型なので、アダプタを作るつもりである。

部品を手配したので、現在実装しているリレーに手を加える事にした。
接触不良の原因は接点の酸化が考えられるので、何とか磨く事にする。ただ、目の粗いヤスリでは凸凹が出来、接触面積が少なくなってしまう。昨日も、紙やアルミホイルで磨いてみたが完全復活はしていない。

色々と考えたが、自動車の板金で使った紙やすりが使えるのではと思いホームセンターへ。
上手い具合に#800、#1000を手に入れた。

接点磨きは簡単に実施した。
①紙やすりを幅3mm程度で長さ30mmに切る。
②リレーのプラスチックカバーを空ける。
③リレーを動作状態にし、切り出した紙やすりを挟む。


④紙やすりを引き出す(これで片面終了)
⑤同様に紙やすりを裏返し③④を行う。
⑥プラスチックカバーを戻す
紙ヤスリに一本の筋が出来ている。リレーの接点である。


実施した結果、受信状態に成った瞬間に+8Vが出るようになり、受信も瞬時に立ち上がる。普通の無線機となった。
【最初(左)+8V,送信時(真ん中)0V,受信時(右)+8V】

結局、手配したリレーは不要となってしまった。


受信が復活したので、無線機の送受信特性を測定した。
ANRITSUのMT8820Aが活躍する。


受信感度は144M、430Mともメンテナンスマニュアルの数値であった。
20dBμでS9、60dBμでS9+60dB表示である。



送信出力も10W出ていた。
画像は433MHz(10dBアッテネータを入れているので実際は+40.6dBm)

144MHzの送信特性(スペクトラム) +32.6dBm
スプリアスも出ていない模様

送信用アッテネーター(10dB/50Ω)

なんと10W送信30秒後に61度にもなった。こりゃー短時間ようだな。
完全に修理完了となった。


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